『神戸-関空ベイ・シャトル』とは、神戸と関西空港を結ぶ高速船航路です。
陸路で神戸-関西空港間を移動するには、鉄道のルートか高速リムジンバスが一般的だと思います。
今回は、神戸に向かうために関西空港からベイ・シャトルに乗船。
ベイ・シャトルの海上ルートでは、旅行の非日常感が増幅されます。
いつもとは違う体験がしてみたいという方、神戸空港と関西空港それぞれを乗り継がれる方はベイシャトル一択でしょう。
関西空港から神戸にアクセスする方法
今回は関西空港から神戸への移動にベイ・シャトルでアクセスする話です。
まずは関西空港-神戸間のアクセスについてまとめましょう。
①鉄道ルート
②高速リムジンバス
③神戸-関空ベイ・シャトル
大きく分けて、関西空港から神戸に行くには①鉄道ルート、②高速リムジンバスルート、そして③ベイ・シャトルルートがあります。
このうち、①鉄道ルートは最も運行本数が多く、定時性に優れているという最大のメリットがあります。
デメリットとしては、神戸の中心地・三宮まで行く場合で少なくとも1回は乗り換えをしなくてはならない点です。
大きなスーツケースを引きずって人混みの中を歩くのは大変です。
②の高速リムジンバスのルートは、バス停が目的地に近ければ、最も楽なルートです。
目的地が三宮駅周辺であれば、おススメします。
そしてもちろんデメリットは、定時性に難があること。
渋滞が無ければそれほど時間がかかる距離ではないのですが、阪神高速はよく混雑します。
特に関西空港から大阪を抜けて神戸方面、よく混雑しています。
急ぎの用事、フライトまでの時間がシビアなのであれば別の方法を使った方がいいでしょう。
そして、③のベイ・シャトルルートです。
ベイ・シャトルは大阪湾を海上から突っ切っていきます。
約24kmの距離の航行時間は30分ほど。
対する鉄道・バスルートは大きく大阪湾を回り込むような形になり、高速道路経由で約70kmの距離があります。
ベイ・シャトルでは、飛行機と同じように道路や線路に縛られず移動できるため、ショートカットできる距離は半端じゃありません。
神戸-関空ベイシャトルの基本
主要な3ルートの中で、距離では圧倒的な優位性があるベイシャトルですが、弱点があります。
乗船場所まで移動する必要があることです。
関西空港側では『ポートターミナル』、神戸側では『海上アクセスターミナル』に発着します。
船なので、当然海まで行かなければ乗れません。
ともに空港ターミナルまではシャトルバスが出ていますが、ここでまず乗り換えが発生します。
そして、神戸側はポートアイランドという人工島にあるので、三宮など神戸中心地に行くには、ポートライナーを利用することになります。
とはいえ、船に乗っている時間はたったの30分。
多少の手間を考えても、十分に魅力的ではありますよね。
実際に乗船してみる
実際に乗船してみました。
関西空港側でベイ・シャトルに乗るには、ポートターミナルまで移動します。
ポートターミナルまでは、第1ターミナル(主要航空キャリア)、第2ターミナル(ピーチなどLCC)それぞれからシャトルバスが出ています。
シャトルバスの料金は、乗船チケットに含まれているので実質無料。
乗船客は気にしなくていいです。
乗船チケットの購入
まずは乗船チケットを購入します。
第1ターミナルでは、1階の国際線到着口を出て、建物出口に向かって右側にチケット購入カウンターがあります。
下のマップでは、22番の赤丸がチケット購入カウンターで、12番の赤丸がポートターミナル行シャトルバス乗り場です。
第2ターミナルでも、チケットの購入、シャトルバスへの乗車ができます。
国際線到着口からすぐの場所でチケットの購入が可能、外に出て左に向かって歩いていくとシャトルバス乗り場があります。
各種クレジットカードや電子マネーでの決済にも対応しているようでした。
私は三宮に行く用事がありましたので、ポートライナーセット券を購入。
ポートライナーの運賃が実質無料になるお得なチケットです。
ポートターミナル行きシャトルバス
チケットを購入後、すぐ近くAの出口から建物の外に出ます。
すると、各地へ向かうバス乗り場が並んでいるのですが、その中でも最も北側に位置する12番がポートターミナルへのシャトルバス乗り場です。
シャトルバスは、乗船時間の10分または15分前に第1ターミナルを出発するので、早めにバス乗り場に行って待機しておく必要があります。
時間に合わせて並んでいると、ここで1回目のチケット確認があります。
チケットの確認をしてもらったら、やってきたバスに乗り込みます。
普通の路線バスタイプのバスにみんな乗り込んでいくので、大きな荷物があれば大変かもしれません。
ポートターミナルへは5分ほどで到着。
バスは桟橋の前に止まるので、そのままターミナルには入らず、桟橋を歩いて船内に向かいます。
ここで2回目のチケット確認があり、ついに乗船です。
乗船時の段差は、タラップがあるので問題ないです。
ベイシャトル船内
ベイ・シャトルの船内はこんな感じ。
シートは2・4・2の配置ですが、ごく一般的な高速バスのようです。
もちろんシートはリクライニングできますし、ドリンクホルダーもついています。
そして、船の揺れについてですが、基本的にはあまり揺れることはありません。
というのも、航路は波の穏やかな大阪湾を縦断し瀬戸内海に向かうルートです。
外海に出る航路と比べると全く揺れ具合は違います。
また船のスペック的にも双胴船であることで安定し、高速航行中の揺れはほとんどありません。
ただ、動きだすまでは、停泊中の穏やかな波でも少しはゆらゆらと揺れています。
これは仕方がないのですが、どんな船に乗っても気持ち悪くなってしまうような極端に船酔いに弱い方にとってはやめておいた方がいいかもしれません。
海が荒れていなければ高速航行中は船酔いするような揺れは無いと思います。
動いている時の方が安定するんですよね。
そして動き出し。
関西空港から神戸までの船内は、とても快適でした。
特に大きな揺れもなく、進行方向右側には大阪のベイエリアを眺めながら船は進み、約30分で神戸海上アクセスターミナルに到着です。
三宮アクセスはポートライナーで
神戸・海上アクセスターミナルに到着すると、建物のすぐ外にシャトルバス乗り場があります。
ここでバスに乗って神戸空港・ポートライナー神戸空港駅に移動すればいいのですが、あまり荷物がないのであれば歩いて移動してもいいかもしれません。
歩いてもすぐ近くなので、余裕がある方はどうぞ。
ただ、屋根も何も無いので、雨の日や炎天下では、大人しくバスに乗って移動しましょう。
すぐに神戸空港に到着しますが、時間がある方なら少し寄って行ってもいいかも。
こじんまりとしていますが、綺麗で機能的にまとまっている空港で、色々なお土産も買うことができます。
屋上は展望デッキになっていて、滑走路や駐機中の飛行機はもちろん、明石海峡大橋も近くに見えます。
ポートアイランドから海を挟み対岸には神戸の市街地を見ることができます。
今回は昼間に来てみましたが、夜景も綺麗だと思います。
ポートライナーの駅は神戸空港に直結。
ベイ・シャトルのチケットを購入した時に、セットでポートライナーの切符をもらっているためそれを使用します。
ポートライナーは概ね10分間隔で運行されており、線路の上を走らないいわゆる新交通システムに分類されます。
運転手はおらず自動運転されているため、前面展望し放題ですね。
東京ではゆりかもめも無人自動運転をしていますが、ポートライナーが世界初です。
ポートライナーの神戸空港駅から三宮駅までは約18分ほど。
ポートライナーの三宮駅からは、JR・阪急・阪神・地下鉄線、各線への乗り換えが可能です。
ベイ・シャトルはこんな人にオススメ
ここまで、関西空港からポートターミナルへ移動、ベイ・シャトルに乗船し、神戸の海上アクセスターミナルから三宮まで移動しました。
関西空港から神戸空港へは、ほぼ直結なので基本的にベイ・シャトル一択で良いと思います。
ただ、神戸の市街地まで行くのならば、他の交通手段と比較しなければなりません。
ベイ・シャトルに乗船するまでのバス移動、ベイ・シャトルの乗船時間、ポートライナーへの乗り換え時間、ポートライナー乗車時間を考えると、1時間20分ほどで関西空港から神戸三宮まで移動できることになります。
実際に使ってみた正直な感想は、単に移動手段として考えるとメインにはなりにくいかな、と。
移動の楽さは高速リムジンバスが楽、値段は電車移動が安いと、移動手段としてだけ考えると中途半端かもしれません。
運航本数を比較しても、ベイ・シャトルは概ね1時間に1本の運航だけです。
ただし考え方を変えると別ですよね。
空港への海上アクセスルートなんてなかなかないですし、出入国時の非日常の延長と考えると悪くありません。
ベイシャトルは非日常の延長、しっかり予定時間通り行きたい時は電車、時間に余裕がある時は高速リムジンバスなど、うまく使い分けるのがいいのかなと思いました。
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